何もしてないのにバッテリーが炎上することってある?バッテリーが炎上する原因や理由について
iPhoneに搭載されているリチウムイオンバッテリーは、使用者本人が意図して働きかけなくても炎上する可能性はあります。
ただしその可能性は大変低いとお伝えしておきます。
特定の特殊な条件が重なったときにだけ起こり得るということです。
みなさんはiPhoneに搭載されているバッテリーのことをどのくらいご存じでしょうか?
電気の力で動く電気自動車も大きなリチウムイオンバッテリーが使われているし、ほとんどの充電式の家電もリチウムイオンバッテリーを搭載しています。
リチウムイオンバッテリーは便利な反面、取り扱いに注意しなければなりません。
ほんの2、3秒もあれば摂氏800度まで上昇する可能性があります。
先日も海外での事故で、電気自動車が高速道路の料金所近くで単独事故を起こし数秒で炎上、搭乗者2名が助からなかった痛ましい事故が発生しています。
炎上の可能性があるとはいえ、実際に携帯電話が発熱炎上することは非常に稀です。
今回はその”稀”な事象が発生したiPhone7の修理依頼があったのでこの記事で共有します。
おかしなにおいがするiPhone7
毎日のようにiPhoneの修理をしていますが、基本的にiPhoneは無臭です。誰のiPhoneも等しく無臭なのです。
今回お預かりしたiPhone7も最初は無臭でしたが、画面を開いて内部を見ると一気に臭いがありました。
刺激臭です。バッテリーから漏れるガスの臭いです。
例えるものがないのですが、近いものとしてはシンナーやエタノールなどの揮発性が高いものの臭いと近いです。
深く大きく吸ってしまうと具合が悪くなるので注意が必要です。
バッテリーは保護フィルムが破れていた
なんとバッテリーの一部が、携帯の中で外れたネジによって破かれていました。
悪さしたネジはバイブレータを止めているネジでした。
バイブレータは振動を生み出す機械です。
振動を生み出しているだけあって、バイブレータを固定しているネジ自体は緩くなってしまいやすいです。
今回は運悪くネジが外れてiPhoneの中をコロコロと遊んでしまったようですね。
バイブレータを外すと、液体の後がありました。
バッテリーが発熱したことによって、バッテリー自体の何かか、バイブレータの油が漏れてきたのでしょう。
異臭の正体はおそらくこの液体です。キレイに拭き取ってもニオイが残ってしまいました。
気になるときはメンテナンスも大事
今回のご依頼では大事故につながらなくてよかったですが、本来なら火災の原因になってもおかしくないほどのアクシデントでした。
ご使用者本人曰く「持ってられないほど熱くなった」とのことです。
一瞬で800℃に到達するような代物ですから、まさに文字通り持っていられなかったでしょう。
発熱の前には全長があったはずです。
なぜならバイブレータのネジが外れていたのがバッテリーを傷つける原因となっているからです。
通常、バイブレータを固定しているネジが緩むと異音がします。
セミが羽をこすり合わせて音を鳴らすような感じで、バイブレータとiPhoneが絶妙に叩きあって異常な音量のバイブレータとなるのです。
異音の時点でメンテナンスしていれば、ネジを締め直して発生を予防できたアクシデントでした。
スマップル大宮店では他店舗展開の強みを活かして様々な故障を解決に導きます。
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